~ 横浜シーサイドラインで、10月より駅構内Wi-Fi実証実験開始 ~
2014年10月17日
日本電気株式会社
株式会社横浜シーサイドライン
NEC(本社:東京都港区、代表取締役 執行役員社長:遠藤信博、以下 NEC)は、Wi-Fiのアクセスポイント設置に伴う従来の電源設備の設置や工事作業などが不要な「Wi-Fiアクセスポイント付LED照明」を本日より販売開始します。
新製品は、照明設備を入れ替える作業にあわせて設置可能で、Wi-Fiアクセスポイント(以下、AP)を新たに設置する場合と比較して7割~8割程度(注1)のコストでWi-Fiネットワーク環境の構築が可能です。
また、株式会社横浜シーサイドライン(所在地:横浜市金沢区、代表取締役社長:藤田 譲治)は、同社の運営する新杉田駅と金沢八景駅を結ぶ横浜シーサイドラインにおいて、NECの「Wi-Fiアクセスポイント付LED照明」を活用し、駅構内のWi-Fiネットワークの実証実験を10月末より開始します。実証実験では主要駅のホームにおいて、職員がスマホやタブレットを活用し、時間や天候の変化における電波状態の確認を行います。
新製品の特長
政府は2020年までに、訪日外国人を年間2,000万人に増やす目標を掲げ、交通都市基盤の「無料公衆無線LAN(Wi-Fi)」の整備を推進しています。
一方、AP1つでカバーできる範囲は数十メートルで、駅構内や一定のスペースの範囲をサービス対象とする場合、多くのAP設置が必要となり、導入時のAP設置工事費用や運用コストが大きな課題となっています。
新製品は、LED照明にAPを内蔵したもので、電源をLED照明用の配線から供給するとともに、APからWi-Fi基地局までの通信を無線でつなぐことが可能で、従来、照明とは別にAPを設置する場合に必要となっていた、配線工事、電源工事や、有線LANの設置工事が不要となり、初期導入費を7割~8割程度(注1)に抑えることが可能です。NECは、新製品を拡販することでこれらの課題に対応し、都市部でのWi-Fiネットワーク導入を推進し、暮らしや社会を支えるICTインフラの高度化に貢献していきます。
1:配線、電源設備、有線LAN設備の工事が不要
従来、APを設置する場合には、APの電源を確保するための「電源配線工事」、APまでの通信回線を敷設する「有線LANの設置工事」が必要(注2)でした。新製品は、電源をLED照明用電源と共有し、通信回線は基地局からAPまでを無線LANで接続することが可能で、従来必要であったAP敷設のための工事が不要です。
2:初期導入コスト従来比7割~8割でWi-Fiネットワーク環境を構築可能
AP設置のための工事が不要になることで、初期導入コストを7割~8割に押さえることが可能になります。また、緊急地震速報機器との連動させることで、新製品の照明が点滅、色変化をしてお知らせすることも可能で、耳の不自由な方への告知なども可能(注3)になります。
3:設置に伴う電波到達や照明照射範囲の、適正設計を支援
AP設置においては、電波の到達範囲や干渉など、設置場所に応じた検討が必要になります。NECはこれまで、光が均一に照射されるよう、天井の高さや壁・床の色、光の拡散を踏まえた工事設計を行うと共に、AP設置における天井構造や柱・曲がり角などの障害物の状態を踏まえた工事設計を行った数多くの実績があります。新製品の設置にあたり、これらのノウハウを活かし、照明と電波の影響範囲を十分に踏まえた工事の事前設計を支援します。
以上
(注1) 100メートルの間にAP5台、POE機器を1台設置する場合で、新製品を利用する場合と、個別にAPを設置する場合の工事費用の比較。NEC調べ。工事費はお客様環境により異なります。
(注2) POE対応機器でLAN配線と同時に電源施工可能ですが、POE機器費用と設置場所の確保、さらにLANケーブルのパラレル配線が必要になります。
(注3) 照明の点滅、色変化の対応には別途オプションの購入と「NPO法人日本防災環境」の販売する緊急地震速報機器が必要。