アイリスオーヤマ、DHL サプライチェーンと業務提携
LED 照明導入時に発生する使用済み蛍光灯の
回収・リサイクル事業スキームを日本で初めて確立
当社は、ロジスティクス業界のグローバルリーダーであるDHL サプライチェーン株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:河村修一)と、LED 照明の導入にともない廃棄が必要となる使用済み蛍光灯の回収・リサイクルを一貫して行う事業スキームを日本で初めて共同開発し、同事業の業務提携を4 月1 日に締結いたしました。
環境に配慮した企業活動の遂行や恒常的な節電需要の高まりを受け、従来の蛍光灯に比べCO2排出量や消費電力の削減につながるLED 照明の導入を推進する企業・団体が急速に拡大しています。一方で、導入に伴う蛍光灯の廃棄については各導入事業者や工事事業者の裁量に委ねられており、再資源化を目指した社会的な要請に対応できていないのが現状です。
アイリスオーヤマとDHL サプライチェーンが共同で開発したサービスは、LED 照明の販売と導入にともなう既存蛍光灯のリサイクルをパッケージ化して提供するため、導入事業者は既存蛍光灯のリサイクルも含めた環境負荷の低減を実現することが可能となり、環境経営の推進に貢献します。
●蛍光灯リサイクル事業の役割機能
<アイリスオーヤマ>
・LED照明導入に伴う既存蛍光灯のリサイクル提案と販売。
・最適なリサイクルプロセスを設計・管理・実行するコントロールタワー機能。
(LED 照明導入の施工後、使用済み蛍光灯の回収から産業廃棄物としての運搬、リサイクル処理状況管理、リサイクル後の原料輸送、新たなリサイクル使用まで一括して担う)
●蛍光灯リサイクルの具体的な流れ(図1)
① 施設で回収された蛍光灯は、コネクタなどリユース可能部分とガラスや蛍光管などリユース不可部分のパーツに分解。
② リユース可能部分:アイリスオーヤマ工場にて再利用。
リユース不可部分(レアメタル・ガラス・水銀など):産業廃棄物として中間処分場を介し最終処理場へ輸送。
③ 最終処理場において、粉砕・選別・洗浄・焙焼などの処理が行われた後、アルミ・ガラス・水銀などのリサイクル用原料に加工。水銀などは研究機関にて再利用されるほか、その他のアルミ原料やガラス原料なども再び新たな製品に生まれ変わり、ほぼ100%がリサイクルされます。
今回の蛍光灯リサイクル事業の業務提携開始について、アイリスオーヤマ代表取締役社長の大山健太郎は次のように述べています。「当社はスマートライフ(=資源を上手に活用し、賢く生活スタイルを変えること)を推奨しながら、メーカーベンダーのプラットホームを活用し、生活者ニーズや低炭素社会に向けた市場環境にスピーディに対応していきます。LED 化による省エネルギーだけでなく、使用済み蛍光灯の回収・リサイクルモデルをご提案することで、より環境負荷の少ない企業活動の実現を支援していきます。」
DHL サプライチェーン株式会社代表取締役社長の河村修一は次のように述べています。「限りのある地球資源の有効活用や循環型社会への転換は企業にとっても大変重要な命題であり、省エネルギー化の流れの中でLED 照明導入のニーズはますます高まるものと見ています。このたびアイリスオーヤマとの業務提携により、一貫したリサイクル事業スキームを確立できたことで、お客様である企業だけでなく、ひいては消費者および社会への還元につながるものと確信しています。」
アイリスオーヤマは、一般家庭および法人向けに、広範囲な販売チャネルとグローバル展開を視野に入れた競争力のあるLED 照明の製造・販売を行っており、業界トップクラスの販売実績を誇ります。またDHL サプライチェーンは、全国規模での輸送ネットワークを維持し、製品を市場に投入するための動脈部分に留まらず、使用済製品の回収、再資源化、最終処理に関わる専門知識、ノウハウを元に、静脈物流の分野でも豊富な経験と実績を有しています。今回の業務提携により、両社の専門分野の強みを生かした、より環境にやさしい付加価値サービスを共同で提供することで、初年度、200 万本の使用済み蛍光灯の回収を目指します。