2011年夏のボーナス支給予定額は世帯平均で60万7000円と、前年から2万4000円減少した。一方、ボーナスで購入を検討している商品のトップは「国内旅行」で、ストレス発散になるサービスが人気。また2位は「LED電球」となっており、節電貢献商品も目立った。こんな調査結果を電通がまとめた。
この調査は2011年6月4、5日に20―60歳代の男女を対象としてインターネット上で実施し、1200人から回答を集めた。
自分または家族にボーナス支給予定がある人は57%。支給予定額に満足しているという人は33%、不満足が41%。主な使い道とその金額は「預貯金」が26万2000円、「生活費の補填(ほてん)」が8万5000円、「買い物やレジャー」が7万8000円、「ローンや借金の返済」が7万円となった。
「生活費の補填」と「買い物やレジャー」を合計した16万3000円が消費に回ると考えられる。ボーナスで購入検討している商品は「国内旅行」が22%でトップ。第2位は「LED電球」で10%、第3位は「贅沢な外食」で8%。
前年夏の調査では、1位がブルーレイディスクレコーダー、2位が地デジ対応テレビ(37インチ以下)などIT・デジタル系商品が目立ったが、2011年は「国内外旅行」や「贅沢な外食」などのサービスが上位に食い込み、震災後のストレスを気分転換で解消したいという心理が垣間見えると、電通は分析している。
2011年6月時点の消費気分指数は85.9ポイントで、リーマンショック以降の上昇基調から東日本大震災でいったん落ち込んだが、震災1カ月後の4月時点の83.6ポイントから比べると回復している。消費を自粛していた層の意識の冷え込みも震災1カ月後と比べて和らいでいる。
またボーナスで購入したい商品として、「LED電球」をはじめ、「扇風機」「節電・節水家電」「ベッドや布団などに敷く冷却マット」「太陽光発電システム」など、節電しながら暑さを乗り切るための商品も人気だ。
節電と関連して、男性のクールビズについても広い範囲で許容されており「半袖ワイシャツ・ボタンダウンシャツ」「ポロシャツ」「チノパン」「布地のスニーカー」は70%以上が支持している。ただし「リゾートファッション」の支持は30%以下だった。
このほか夏期休暇については、平均5.7日間が見込まれている。72%の人が「日数は前年と変わらない」と答えた。過ごし方については「何もしない」が26%で最も多く、次いで「実家へ帰省」が25%となった。
■関連情報
・電通のWebサイト http://www.dentsu.co.jp/