―明るさは従来通りで、経済産業省の電力需要抑制目標を達成―
国立大学法人東京大学(総長:濱田 純一、以下、東京大学)の東大グリーンICTプロジェクト(※1)(代表:江崎 浩、以下、GUTP)は、工学部2号館の日本サブウェイ株式会社(本社:東京都港区、社長:伊藤 彰、以下、サブウェイ)の2階店舗において、照明をLEDに置き換えするなどし、店舗全体の明るさは維持したままで消費電力の約15%の削減を実現しました。導入したLED照明は、株式会社大塚商会(代表取締役社長:大塚 裕司)が提供しました。
東日本大震災の影響による電力不足により、政府は夏季の電力需給対策として、需要抑制の目標を、大口・小口・家庭において一律15%の削減と設定しており、企業、一般家庭などそれぞれの立場での節電が求められています。
サブウェイ東大工学部2号館店舗では、同店舗全体の電灯電力使用量の約18%を照明が占めています。今回、20個の従来照明をLED照明に入れ替え、これまでの店舗の照度を維持したまま、照明の消費電力を86.1%削減し、店舗全体の電灯電力使用量で約15%の削減に成功しました。
GUTPは、消費電力削減による地球環境の保全と活動環境の改善を目的とし、産官学が協力して研究開発を進めてきました。東京大学構内に施設に関わるあらゆる機器と機器管理システムを導入し、実証実験を行っています。今回のサブウェイの取り組みもその一環となります。
今後もGUTPは、研究や実証結果を通して総合的なファシリティーマネジメントシステムの確立に取り組み、『明るく、涼しく、サクサクな夏をすごすために』企業や学校、自治体へのプロジェクトの成果の普及に努めます。
本件につきまして、以下のコメントをいただきました。
-サブウェイ東大工学部2号館店 店長 伊澤 義人-
3月の震災以後、当店では節電のために照明を大きく間引きして営業していました。その後東大グリーンITCプロジェクト計画の一環として、大塚商会様のご協力で店舗の照明をLEDに替えていただきましたところ、照明のクオリテイーを落とさずに5月の電灯電力使用量を対前年同月比で約15%減らすことができました。そして、お客様から「お店は明るい方がいい」との声をいただき、ただの節電ではなくクオリテイーを維持して行う節電の必要性を認識しました。
(※1) 東大グリーンICTプロジェクト(代表:江崎浩,http://www.gutp.jp/ )
国立大学法人東京大学(総長:濱田 純一、以下東京大学)が、2008年6月9日に大学院情報理工学系研究科の江崎浩教授を代表として、IPv6 普及・高度化推進協議会と協力して発足させたグリーン東大工学部プロジェクトを、2010年4月1日に全学の活動として再組織した。東京大学本郷地区の工学部新2号館(2005年竣工 地上12階 総合研究教育棟)をモデル的な舞台として、個別に運用管理されていた施設の設備制御管理システムを相互接続し、投入・配送・消費エネルギーの状況を収集・可視化し、ITによる省エネとIT環境自体の省エネの両立を実証する。設立発起人(詳細は、「発起人・組織リスト: http://www.gutp.jp/members/」を参照)を中心に、技術規格標準化関連団体、建設会社、建設設計事務所、ハードウェア・ソフトウェアベンダー、インテグレーター、通信事業者などファシリティーの企画・設計・構築・運用に関連する関連組織からの参加の下、データ取得方法・表現形式などの標準化やファシリティーの運用管理効率の向上などをはじめとして、省エネ実現のモデルケース確立などに取り組んでいる。