東大グリーンICT プロジェクトがLED 照明の消費電力削減効果を実証
~大塚商会が参画し、62%の消費電力削減を実現~
国立大学法人東京大学(総長:濱田純一、以下、東京大学)の東大グリーンICT プロジェクト(※1)(代表:江崎浩、以下、GUTP)は、このたび東京大学構内の照明をLED照明に置き換え消費電力の約62%の削減を実現、削減効果を実証しました。実証にあたり株式会社大塚商会(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大塚裕司、以下、大塚商会)が4 月1 日よりGUTP に参画し、LED 照明を提供しました。
GUTP は、消費電力削減による地球環境の保全と活動環境の改善を目的とし、産官学が協力して研究開発を進めてきました。東京大学構内に施設に関わるあらゆる機器と機器管理システムを導入し、実証実験を行っています。さらにGUTP は、研究や実証結果を通して総合的なファシリティマネジメントシステムの確立に取り組んでいます。
GUTP では、消費電力の低い機器としてLED 照明による実証を検討していましたが、施設では様々な種類の照明を使用しており、機器の選定や設置を含め協力企業を模索していました。
大塚商会は、様々な企業、団体に様々なシーンでLED 照明の導入実績があり、環境対策の一環で自社にもLED 照明を導入しています。また同社は、環境分野におけるICT 機器やシステムの導入、教育、サポートなど総合的なソリューションの提供実績やノウハウがあります。
これらの実証結果や提供実績を踏まえ、今回大塚商会のGUTP への参画に至りました。
実証にあたっては、東京大学工学部2号館で使用中の照明1,046 個をLED照明に置き換え、消費電力の測定を行いました。
明るさや空間の雰囲気に違和感はなく、消費電力の計測で62%の消費電力削減となりました。GUTP はこれまで省エネタイプの照明を設置していましたが、LED 照明は更に省エネ効果が高いことを実証しました。
GUTP は、今夏の電力需要における消費電力削減にも積極的に取り組んでおり、省エネツールの1 つとして同学他施設へLED省エネタイプ照明LED照明62%削減消費電力(W) 11,700W4,440W照明の設置を展開していきます。また、大塚商会は、東京大学における「電力の使用抑制に対する本学の対応について」の発表を受け、東京大学本部棟にLED 照明を寄贈しました。
今後GUTP は、これまでの成果を市場で活用できるファシリティマネジメントシステムとして体系化します。そして参画企業と連携を強化し、大塚商会を通じて企業や学校、自治体への普及につとめます。
(*1) 東大グリーンICT プロジェクト(代表:江崎浩,http://www.gutp.jp/ )国立大学法人東京大学(総長:濱田純一、以下東京大学)が、2008 年6 月9 日に大学院情報理工学系研究科の江崎浩教授を代表として、IPv6 普及・高度化推進協議会と協力して発足させたグリーン東大工学部プロジェクトを、2010 年4 月1日に全学の活動として再組織した。東京大学本郷地区の工学部新2 号館(2005 年竣工地上12 階総合研究教育棟)をモデル的な舞台として、個別に運用管理されていた施設の設備制御管理システムを相互接続し、投入・配送・消費エネルギーの状況を収集・可視化し、IT による省エネとIT 環境自体の省エネの両立を実証する。設立発起人(詳細は、「発起人・組織リスト: http://www.gutp.jp/members/」を参照)を中心に、技術規格標準化関連団体、建設会社、建設設計事務所、ハードウエア・ソフトウエアベンダー、インテグレーター、通信事業者などファシリティーの企画・設計・構築・運用に関連する関連組織からの参加の下、データ取得方法・表現形式などの標準化やファシリティーの運用管理効率の向上などをはじめとして、省エネ実現のモデルケース確立などに取り組んでいる。
今回の発表に際し、以下のコメントを発表します。
◆東京大学理事(副学長) 松本洋一郎
「東京大学では、これまで持続可能なキャンパスの構築を目指して、省電力化活動を行ってきました。今回の政府の節電施策を受けて、さらなる節電の対策を検討しており、LED 照明を用いた節電への挑戦も視野に入っています。LED 照明の有効性と照度の確保等に関する技術的課題を明らかにすることは、研究・教育の質を低下させずに、さらに快適な活動環境をより少ないエネルギーで実現するというTodai Sustainable Campus Project(http://www.tscp.u-tokyo.ac.jp/)の趣旨にも合致するものです。東京大学では、このような自身の節電施策の実施を通じて、引き続き社会への貢献を目指して参ります。」
◆東京大学「東大グリーンICT プロジェクト」代表・教授江崎浩
「我々は、社会全体で25%の電力使用量の削減を目指す必要がありますが、同時に、活動の質と快適性を維持しさらに向上させなければなりません。今回の大塚商会との共同実証事業は、この目的の実現に資するものだと考えております。」
◆株式会社大塚商会取締役兼専務執行役員LED ライティンググループ長髙橋俊泰
「この度の東大グリーンICT プロジェクトの実証結果を大変喜ばしく思います。当社は今後も環境ソリューションの提供実績を基に、LED 照明の普及を進めてまいります。また、GUTP の省エネ実現に向けた新たなビジネスモデルの、市場への展開に努めてまいります。」
東大グリーンICTプロジェクト発起人代表(旧名:グリーン東大工学部プロジェクト発起人代表)
東京大学大学院情報理工学系研究科教授江崎浩
Tel::03-5841-7465 Fax:03-5841-7465
E-mail: hiroshi@wide.ad.jp
東大グリーンICTプロジェクト事務局(旧名:グリーン東大工学部プロジェクト事務局)
〒101-8141 東京都千代田区永田町2-10-3
株式会社三菱総合研究所
担当:中村秀治・吉田薫・橋田理恵
TEL:03-6705-6016 FAX:03-5157-2141
E-mail: gutp-info@gutp.jp
株式会社大塚商会社長室企画広報課
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