東西産業貿易(株)(村田良樹社長―本社・東京都文京区湯島2-17-8)は、今年4月に発売した養鶏専用LEDランプ「LL20」(2.4W)の信頼性を強化させたバージョンアップ版をこのほど発売した。
「LL20」は小型軽量、密封構造などの特長が市場で評価されて販売を伸ばしてきたが、バージョンアップ版では、鶏舎内で発生するアンモニアガスや硫化水素、湿気・ミスト、結露、高圧洗浄機での洗浄、消毒剤の使用など、一般家庭での使用環境とは全く異なる状況を考慮して、一段と高い「産業用グレード」で製品設計し、長時間の使用に確実に耐えるようにした。
バージョンアップ版の特長は次の通り。
(1)照明レンズ部とボディ部に、高い耐衝撃特性を持った高機能樹脂ポリカーボネートを採用し、高圧洗浄機で洗っても破損しない強度を実現。ポリカーボネートは養鶏場で使用する消毒薬に対しても十分に耐える材料で、自動車のウインカーなどに使用しているレンズや、特殊部隊が使用する防弾ヘルメット用バイザーなどにも利用されている。
(2)照明レンズとボディを、業界初の超音波溶接で接合。レンズとボディが分子間結合で一体化し、密封機能が大幅に向上した結果、鶏舎内で発生する腐食性ガスも完全にシャットアウトでき、内部の電子回路を確実に保護し、信頼性が一層強化された。
(3)外郭がポリカーボネートのため、電気的な絶縁は完璧。金属ハウジングのような感電や漏電の心配は全くない。さらに電子基板への防水コーティングを施しており、結露環境にも強い。
(4)低発熱LED素子を使用しているため、多くの凹凸のある放熱構造は不要。付着した粉塵や埃を簡単に洗い流せるように、表面は滑らかに仕上がっている。
(5)従来の多数個LED素子を使ったユニークな「マルチ光源方式」はそのまま踏襲し、電球面全体の発光でソフト照明、低発熱で80ルーメン/Wの高効率を実現。
(6)従来製品と同様に2.4Wと少ない消費電力であるが、全光束は190ルーメン。
(7)サイズは従来製品とほぼ同じで、全長108ミリメートル、直径64ミリメートル。重量は業界最軽量の69グラム。
(8)従来製品と同様に、白熱電球用調光器に対応(調光器なしでも使用可)し、E26口金を使用。光色は昼白色で、RoHS指令(電気電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限に関するEU指令)にも対応。
(9)販売価格は従来製品と同じ。
また、防水機能をさらに向上させるため、専用の防水パッキンも同時に発売した。LEDランプを電球ソケットをねじ込んだ際に、電球とソケットの間隔を埋めるゴム製の防水パッキンで、防水性の確保だけでなく、ソケットの口金金属部の腐食を防ぐことによって、LEDランプをより長く使用することができる。