やさしいあかり グリーン照明 LED
第55回:ライティング・フェア 2013
ライティング・フェアが3月5日~8日の4日間、東京ビッグサイトで開催されました。来場者数は77072人。同時開催の展示会との合計は242353人と、大規模な展示会となりました。ライティング・フェアは文字通り、最終的なセット製品だけでなく、照明関連の材料やデバイス、計測・製造装置など、幅広く集めた展示会です。LED以外の照明技術では、有機ELの数多く展示を行なわれて、注目されました。
有機EL照明の発祥の地をご存知でしょうか。照明に利用できる白色発光の有機ELは1993年に、山形大学の城戸淳二教授によって発明されました。以降、山形大学は有機EL照明開発の総本山と位置し、様々な企業を巻き込んで産学連携プロジェクトが行われてきました。また、これと並行して、地元の企業との取り組みも進められてきました。今回のライティング・フェアでは、山形県産業技術振興機構が、“もてなす”、“よそおう”、“くつろぐ”、“いたわる”の4つをコンセプトとした有機EL(OLED)照明の展示と、それぞれの取り組みを紹介しました。同機構には、県内企業が有機EL照明を活用することで、産業発展に繋げていこうという狙いがあります。
“もてなす”のコーナーでは、米沢市内の料亭・吉亭が県内の電機メーカーであるタカハタ電子に依頼して作成した有機EL照明が展示されました。有機ELならではの高演色性、面発光の柔らかな光により、料理を鮮やかに、食欲と楽しい気持ちを湧かせるといった効果を目指して作られたそうです。
“よそおう”のコーナーでは、米沢織りの色を確認するためのコンパクト灯やメイクアップ用の鏡と照明を一体化させた製品などが紹介されました。米沢織りは紅花染や草木染の持つ自然な色合いが特徴ですが、これまで蛍光灯の下で選別し仕立てた時は、「こんな色のものを買ってない」という苦情が寄せられたそうです。そこで、演色性の高いOLED照明を活用した「オーガニックライト・匠」の利用を開始しました。現在では、こうした色の問題は解消できたそうです。
この他、教育や医療現場で実際に使われている製品も展示しました。教材用照明は、RGB3枚のパネルを1つに組み合わせると、白色に発光するというもので、光の三原色を学ぶことができます。医療用照明では、病院で夜間の見回り用に患者に直接当てても眩しくない白色光源と、点滴やカテーテルの交換などの際に、患者の身体に当てると静脈の位置がわかりやすくなる緑色照明を一体化した製品などを紹介しました。
NECライティングは、山形大学大学院と共同で取り組んできた高効率有機ELについてその成果を発表しました。素子サイズ2mm角、輝度1000cd/m2で、発光効率156 lm/Wを実現したとのことです。潜在的な発光効率は、200 lm/W以上と言われている有機EL照明ですが、この数値は世界最高値と言えるものとアピールしていました。また、ブースでは同技術を応用した発光効率75 lm/Wの透明照明パネルが展示されていました。
この他、コニカミノルタホールディングスは、フレキシブル有機EL照明「Symfos」を展示しました。ガラス基板に代わり、フレキシブル基板を採用することで、厚さと重さをガラス基板の1/10にしたそうです。展示では、フレキシブル有機EL照明をブースの天井から釣り、鳥が羽ばたいているように見せるデモを行いました。パネルの寸法は60×150mmです。
日立製作所は、高効率塗布型有機EL光源を紹介しました。1回の塗布でRGB3色の発光層が形成でき、効率的な生産を目指したものです。塗布プロセスにも関わらず、発光効率が70 lm/Wと高い点も注目されていました。
“もてなす”のコーナーでは、米沢市内の料亭・吉亭が県内の電機メーカーであるタカハタ電子に依頼して作成した有機EL照明が展示されました。有機ELならではの高演色性、面発光の柔らかな光により、料理を鮮やかに、食欲と楽しい気持ちを湧かせるといった効果を目指して作られたそうです。
“よそおう”のコーナーでは、米沢織りの色を確認するためのコンパクト灯やメイクアップ用の鏡と照明を一体化させた製品などが紹介されました。米沢織りは紅花染や草木染の持つ自然な色合いが特徴ですが、これまで蛍光灯の下で選別し仕立てた時は、「こんな色のものを買ってない」という苦情が寄せられたそうです。そこで、演色性の高いOLED照明を活用した「オーガニックライト・匠」の利用を開始しました。現在では、こうした色の問題は解消できたそうです。
この他、教育や医療現場で実際に使われている製品も展示しました。教材用照明は、RGB3枚のパネルを1つに組み合わせると、白色に発光するというもので、光の三原色を学ぶことができます。医療用照明では、病院で夜間の見回り用に患者に直接当てても眩しくない白色光源と、点滴やカテーテルの交換などの際に、患者の身体に当てると静脈の位置がわかりやすくなる緑色照明を一体化した製品などを紹介しました。
NECライティングは、山形大学大学院と共同で取り組んできた高効率有機ELについてその成果を発表しました。素子サイズ2mm角、輝度1000cd/m2で、発光効率156 lm/Wを実現したとのことです。潜在的な発光効率は、200 lm/W以上と言われている有機EL照明ですが、この数値は世界最高値と言えるものとアピールしていました。また、ブースでは同技術を応用した発光効率75 lm/Wの透明照明パネルが展示されていました。
この他、コニカミノルタホールディングスは、フレキシブル有機EL照明「Symfos」を展示しました。ガラス基板に代わり、フレキシブル基板を採用することで、厚さと重さをガラス基板の1/10にしたそうです。展示では、フレキシブル有機EL照明をブースの天井から釣り、鳥が羽ばたいているように見せるデモを行いました。パネルの寸法は60×150mmです。
日立製作所は、高効率塗布型有機EL光源を紹介しました。1回の塗布でRGB3色の発光層が形成でき、効率的な生産を目指したものです。塗布プロセスにも関わらず、発光効率が70 lm/Wと高い点も注目されていました。
[上原清志,LEDLED]