LEDコラム第53回:ライティング・フェア 2013 - LEDのポータルサイト - LEDLED

やさしいあかり グリーン照明 LED

第53回:ライティング・フェア 2013
ライティング・フェアが3月5日~8日の4日間、東京ビッグサイトで開催されました。来場者数は77072人。同時開催の展示会との合計は242353人と、大規模な展示会となりました。ライティング・フェアは文字通り、最終的なセット製品だけでなく、照明関連の材料やデバイス、計測・製造装置など、幅広く集めた展示会です。今回も、LEDを中心とした照明業界の最新動向が確認できるイベントとなりました。

ライティングジャパン 2013

今回の展示会で各メーカーがアピールしたのが、色温度と明るさをコントロールする照明システムです。太陽光と同じように、午前中は青白い光、午後になるに連れ、暖色に変更していくといった生活パターンに沿った制御や、店舗向けでは商品によって照明を変更したりなど、LED照明ならではの利用方法をアピールしていました。
システムによってどれだけ省エネが図れたか確認できるモニタ。“見える化”をアピールしていた。
ブース内の明るさがシステムによって変化する様子。
三菱電機は照明制御システム「メルセーブシステム」を参考出品しました。同システムは照明をコントロールして消費電力を削減するためのシステムです。昼間は蛍光灯の明かりに窓からの昼光がプラスされ、窓際は特に明るくなり過ぎます。そこで、昼光の分だけ照明光を減らして、過剰な明かりをカットします。同時に、ムダになりがちなトイレ、洗面所、廊下、会議室など、常に人がいない空間の照明を人感センサで減光または消灯し、ムダな明かりを省きます。また、スケジュール機能搭載しており、ワイヤレスリモコンで簡単に設定可能。シーン1~6の明るさを時間設定と合わせて最大24ポイントまで再現できます。さらに、日曜日~土曜日までの週間スケジュールで運用可能。これらにより、50%以上の省エネが実現します。コントローラ間は1ペアのRS485通信線、色温度可変を1台のコントローラ、2ペア伝送線で調光制御を行います。

シンクロ調色LED照明のデモを行ったダイニングセットを設置した空間
シンクロ調色LED照明をプログラムするパネル
パナソニックは、シンクロ調色照明を紹介しました。“色温度が低い赤っぽい時は明るさを抑え、色温度が高い青白い光のときはしっかり明るくする”ことで、光色と明るさで人が快適と感じる領域「クルイトフの快適領域」を活用し、光の色と明るさの最適なバランスが取れるよう工夫しました。これにより、明るさだけ、色だけをそれぞれに切り替えるのではなく、人間が生理的に心地よいと感じるバランスで変化するシンクロ調色LEDを実現。例えば、ダイニングキッチンでは、子供の学習時間は明るい白い光で文字を見えやすくし、調理する時間は手元と部屋全体を明るく、食材が持つ色みを自然に照らす、といった照明の使い分けができ、空間を演出できます。寝室でも、起床時間は昼白色で爽やかな雰囲気を、就寝前は電球色でしっとりと落ち着いた雰囲気を演出できます。しかも、1つのコントローラで調色と調光の操作ができます。
シンクロ調色LED照明の光のデモ。光色と明るさが同時に変化している。
シンクロ調色LED照明の光のデモ。光色と明るさが同時に変化している。
ブースでは、1つのノブを色温度に合わせて回すと、最適な明るさに変化にするというデモを行なっていました。

ライン状LEDモジュール「L-system」による光の演出。色温度が高く、青白い光が確認できる。
ライン状LEDモジュール「L-system」による光の演出。こちらは色温度が低く、暖かめな光となっている。
ヤマギワは、高品位なLED照明として定評のある「X-series」をバージョンアップした2.0シリーズ、ライン状LEDモジュール「L-system」を展示しました。

L-Systemは色温度と明るさを同時に制御する「光色リンク調光」を実現しています。ブースでは、実際の設置条件を設定し、サーカディアンリズムの原理に基づき、快適な色温度と照度を同期させた光色リンク調光による空間演出のデモを行いました。

シャープの直管形LED照明の光色・調光対応タイプ。
シャープのの光色・調光用のプログラムパネル。
この他、シャープもベース照明向けにコントロールするシステムを参考展示しましたが、製品化などは、まだこれからのようです。



[上原清志,LEDLED]

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