やさしいあかり グリーン照明 LED
モジュールの形状にも特徴があるそうですね。
Xicatoの製品のもう1つの特徴がモジュールサイズと形状です。他社のモジュールは、明るい製品になると比例してモジュールサイズが大きくなっていきます。逆に、暗い製品はサイズが小さくなっていきます。しかし、光源の形が変わるというのはユーザーにとっては、非常に使いにくいものです。Xicatoでは、数種類のモジュールをプラットフォーム化し、その中で様々な輝度をライナップしています。「XSM」シリーズでは、400~2000lm(3000lmが夏発売)をラインナップしており、全て製品が同じモジュールサイズになっています。明るいモジュールでも暗いモジュールでも配光が全て同じという訳です(図4)。
先ほど述べたように、LEDは進歩が早いので、設計を定期的に見直さないといけません。その際には、光源の発光効率の向上に合わせて、必要なLEDの個数を削減して同じモジュールに実装します。他社製品は、最初から設計を見直すので、配光も変わってしまいます。LEDの設計だけならまだ良いですが、LEDに合わせて作成した高価な反射鏡など外部の部品も作り直さないといけなくなるのです。
この他の光のスペックに関しても他製品とは違うらしいですね。
LEDの寿命は50%のサンプルが初期値の70%以下の輝度になるまでの時間を言いますが、色のズレも大きな問題となります。先に述べましたが、LED製品の多くは、長寿命と言いながら、光束の保証しかありません。これに対し、Xicatoのモジュールは、輝度劣化だけではなく色度変動やムラの発生もありません。モジュールのボディの温度を90℃以下に抑えた設置環境ならば、色を含めて5万時間の寿命を保証しています。
今後の展望を教えてください。
超高演色な「アーティスト」シリーズを展開する他、新たなプラットフォームとして狭光学開口の「XPM」シリーズを今夏に発表します。一方で、モジュールのプラットフォームは常に共通というコンセプトに集中していきます。付帯する電源などはその時一番いい物を使います。最近は、反射鏡も当社のモジュールに合わせた製品がたくさん登場してきました。パートナーシップを増やしています。しかし、当社のバリューはモジュール製品にあり、良い面をアピールしていくことが重要と考えています。
ラインナップに関しては、日本のユーザーからはさらに色温度の高い5000Kが欲しいという要望もあります。一方で、欧州ではキャンドル並みの2300Kが求められます。演色性も70でいいから、もう少し安いのを作って欲しいといったものやもっと効率のいいものを作って欲しいという要望もあります。これらにどのように対応していくかも課題の1つです。
日本および東アジア地域では、“とりあえずLEDを導入すること”を目標としているエンドユーザーが多いですが、長く使用することで寿命やメンテナンスの面で、課題が出てくると想定されます。ですから、LEDに対して新たな考えを持ってもらうこと、これまでの考え方を変えてもらうことが当社の製品の良さを理解してもらうことに繋がると考えています。この啓蒙活動に引き続き注力していきたいですね。
http://www.xicato.com/