LEDコラム第36回:LED Next Stageレポート - LEDのポータルサイト - LEDLED

やさしいあかり グリーン照明 LED

第36回:LED Next Stageレポート
LED Next Stageが3月7日~9日の3日間、東京ビッグサイトで開催されました。来場者数は69191人。同時開催の展示会との合計では236,155人と、大規模な展示会となりました。LED電球は、電器店やスーパーなどで手頃な値段で買えるようになってきました。最近は価格競争から逃れるために、これに付加価値をつけていこうする動きも出てきています。今回は付加価値となる新しい機能が付いた製品などを紹介していきます。

LED Next Stageレポート

NECライティングは、残光機能付LEDランプを展示しました。同社は、三波長蛍光ランプに残光効果を付加した製品「ホタルック」をこれまで販売してきました。今回、ユーザーからの「LED電球でも残光効果が付いた製品を発売して欲しい」という要望から、LED電球版「ホタルック」を参考出展しました。蛍光ランプの「ホタルック」は、光を蓄えることができる蛍光体を電球に付与することでオフ状態でも光る仕組みになっています。これに対し、LED版「ホタルック」では、光ではなく、電気を電球内に蓄えることでLEDを光らせています。残光時は通電していないので、電気代はかかりません。残光の明るさは蛍光ランプより持続し、10分以上の点灯で3分以上最大レベルの残光が続きます。残光ランプの利点として、1.停電時慌てずに済む。2.子供が布団に入るまでつまずかない。3.子供の寝顔が見えて安心。などを挙げていました。

NECライティングの残光機能付きLED電球(オン状態)
NECライティングの残光機能付きLED電球(オフ状態)


リコーはLED蛍光灯を展示しました。グロー式、ラピッドスタート式、インバータ式の蛍光灯器具に対応し、ランプを付け替えるだけで設置できる製品で、新たに開発した独自のG13感電防止口金を採用しています。口金部分に通電スイッチ機能を加えたおり、設置や取り外しを安全に行えます。この他、この蛍光灯を利用したシステム照明も紹介しました。周囲の明るさを感知して自動でランプの明るさを調節する自動調光機能や、PCやスマートフォンでコントロールできる手動調光機能、人のいる・いないを感知する人感センサー、ネットワークを利用した遠隔操作などが利用できるとのことです。

リコーのLED蛍光灯システムの紹介1
リコーのLED蛍光灯システムの紹介2
リコーのLED蛍光灯の特徴


このような付加価値に対抗する戦略として、さらに安価なLED照明を提供するメーカーも出てきました。大光電機は、住宅用ダウンライト「白熱灯60ワットタイプ」を従来は9800円で販売してましたが、3000円安い6800円に設定し直しました。新製品の光源には、日亜化学製の高効率の最新パッケージを採用。従来製品では60ワット相当の明るさを出すために7つのパッケージが必要でしたが、新製品ではパッケージ1個当たりの明るさが増したことにより、パッケージ4個で同等の明るさを実現したとのことです。この他、フラットタイプは天井面に収まるタイプで、発光面を下げて壁面まで光が広がります。価格は9800円。COB(Chip On Board)タイプは1チップで影が複数できることがなく、メリハリのある空間が演出できるとのことです。価格は7800円です。

大光電機のLED照明(高効率タイプ)
大光電機のLED照明(フラットタイプ)
大光電機のLED照明(COBタイプ)


[上原清志,LEDLED]

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