やさしいあかり グリーン照明 LED
第34回：LED Next Stageレポート
LED Next Stageが3月7日～9日の3日間、東京ビッグサイトで開催されました。来場者数は69191人。同時開催の展示会との合計は236,155人と、大規模な展示会となりました。出展した各メーカーは、新たな製品やシステム照明などの提案を活発に行いました。今回は、既存照明の代替を目指す照明製品を取り上げます。一般照明から産業用まで様々な用途で、新製品がたくさん展示されました。
すでに一般家庭まで普及している電球型LED照明ですが、これまで課題とされてきたのが配光です。製品化されたばかりの頃のLED電球は電球と同じような形状をしていますが、上半分が発光し、下半分は基板とシートシンクでできているため、光の広がりが電球に比べて狭かったのです。
そこで、反射板やLEDの配置を変更することで、より広く発光するような工夫が採用されてきました。今回の展示会では、さらに進み、電球並みの広がりを実現する製品も多く登場しました。
パナソニックは、クリアタイプのLED電球を展示しました。LED照明モジュールを宙に浮かせる構造に変更し、LEDを実装する基板に透明のアルミナ基板を採用することで、口金方向の光も通過して届きます。形状は写真の通り、ほぼ電球のフィラメントに近いものになっています。光色も電球に近いものを採用しています。全光束は210 lmで白熱電球20W相当の明るさに対応しています。同製品は2011年の「グッドデザイン賞 金賞」をはじめ、iFデザイン賞 金賞、ユニバーサルデザイン賞などを受賞しています。
三菱電機オスラムはLED電球「PARATHOM（パラトン）」シリーズの新製品として、全方向タイプを紹介しました。ランプの上面と周囲側面の複数方向にLEDパッケージを配置する3次元構造を採用することにより、ランプ周囲全体に光を行き渡らせることに成功。バランスの取れた配光で白熱電球を超えるビームの開き330度を実現しました。製品ラインナップは8/11.4Wタイプの2品種で、それぞれ一般電球40/60W相当の明るさを実現しています。8Wタイプは密閉器具に対応し、風呂場などでの使用が可能です。11.4Wタイプは調光機能に対応しています。
岩崎電気は水銀ランプの代替照明として、LEDのプロトタイプ製品を展示しました。LEDを周囲側面に実装し、水銀ランプと同等の出力を実現しています。LED器具は25万円程度で、ランプと安定器の交換は7～8万円と、大幅なコスト削減につながるとアピールしていました。30Wタイプは全光束が4000 lm、5000Kで演色性はRa70、定格寿命は40000時間、使用温度範囲-20℃～40℃です。この他に、乳白色のカバーが付いたタイプも展示しました。「ユーザーの要望で水銀ランプと同じように発光する製品が欲しいというニーズもあるので作成しました。しかし、カバーが付いている分だけ性能は低下します」（担当者）と話していました。
ティーネットジャパンも水銀灯の代替を目指して250/400品のLED照明を展示しました。250W品は密閉仕様が可能で、400W品は下部開放利用が条件となっています。特徴は大きく3つ。1つは構造で周囲側面に8つのLEDモジュールが実装し、最適な放熱効果を得るように設計したことで、安定した照度と信頼性を確保できたこと。2つ目は低誘虫性で紫外線をほとんど含まないため、誘虫指数が低減できること。3つ目は5段階に切り替わる配光です。照度はどの方向から光が照射されるかで変化します。同製品では、LED取り付け角度を38/46/54/62/70度に配置したLEDユニット8個をコーン状に配置することで広範囲に均一な配光を実現したそうです。用途としては、街路灯、駐車場灯、公園灯などを想定しているそうです。
そこで、反射板やLEDの配置を変更することで、より広く発光するような工夫が採用されてきました。今回の展示会では、さらに進み、電球並みの広がりを実現する製品も多く登場しました。
パナソニックは、クリアタイプのLED電球を展示しました。LED照明モジュールを宙に浮かせる構造に変更し、LEDを実装する基板に透明のアルミナ基板を採用することで、口金方向の光も通過して届きます。形状は写真の通り、ほぼ電球のフィラメントに近いものになっています。光色も電球に近いものを採用しています。全光束は210 lmで白熱電球20W相当の明るさに対応しています。同製品は2011年の「グッドデザイン賞 金賞」をはじめ、iFデザイン賞 金賞、ユニバーサルデザイン賞などを受賞しています。
[上原清志，LEDLED]
