やさしいあかり グリーン照明 LED
第28回:第4回次世代照明 技術展レポート
第4回次世代照明 技術展が1月16日~18日に東京ビックサイトで開催されました。LED・有機ELデバイスなどの開発・製造技術、照明器具の設計・製造技術、次世代照明が世界中から一堂に出展。3日間で合計24,225人が来場しました。様々な展示ブースがある中で、異彩を放っていたエリアがありました。まだ製品化されていない最新の照明デザインを展示した「PROTO LIGHTING」コーナーです。各作品を作成したデザイナーも参加しており、照明デザインから見たLEDについても話を聞くことができました。
PROTO LIGHTING では、10のデザイナーおよびグループがそれぞれの作品を展示。プロトタイプという名にふさわしいデザイン照明ばかりで、来場者の注目を浴びていました。そこで気になったのが、作品に使われている光源です。LEDが大半を占めていましたが、次世代光源の最有力候補と言われる有機ELの他、電球や蛍光ランプなど従来からの照明光源を利用する作品もありバラエティに富んでいました。
窪田毅良氏、河口順一氏、園部竜太氏の「フロー」は、タマチ電機のLED器具「LUXARCH/LGRseries」を用いたものです。各ロッドの両端にLED光源が設置され、導光板で面光源のようにしています。LEDはRGBタイプを採用、通信規格DMXでコントロールし、光の上下左右の動きや一本のロッド内で異なる発光させ、様々な空間演出ができます。基部は防滴構造になっており屋外でも使用可能です。高さが2m近くあり、今回の展示作品の中では最も大きく存在感のある作品でした。
園部氏はこの他に有機EL照明を使った「クリオネ」を展示しました。三菱化学の「VELVE」とTRAXONのライトコントローラー「Elite」と組み合わせ、フルカラーで発光します。発熱量が少ないため、光源とアクリルを近接させることが可能で、従来の照明にはないデザインが表現できたとのことです。
恵原佑光氏の「四面体の灯かり」は、LEDをはめ込んだ木材本体+針金、和紙(繊維)による照明スタンドとブラケットライト。コンパクトに折りたためる設計になっており、提灯のように伸び縮みする照明器具を目指してデザインされたそうです。一見、不安定に見える海に浮かぶ帆船をイメージした作品です。
篠崎里美氏の「ウユララ」は、minimumとmaximumの融合をテーマに「The Neverending Story」にインスパイアされた作品とのことです。麻と和紙の繊維を素材として光源には白色LEDチップを用いています。
八木沼修氏の「SASARA」は、丸亀うちわの技法を用い、インテリア照明に応用しました。竹骨に和紙を貼るささらがけという技法で、優美なフォルムを持つインテリア照明に仕上げています。竹林を吹き抜ける風や木漏れ日をイメージした空間がコンセプトとなっています。
伊藤洋平氏の「シーリングライト K1」は、人を包み込み着飾る着物をヒントに光の包み込み空間の一部を作り出すことをイメージに作成されたそうです。家具や木工を軸に活動するデザイナーらしい木を基調としたデザインとなっています。光源には蛍光ランプとLEDランプの両方を使用しているとのことなので、理由を尋ねると「LEDだけでは木を使った作品なのに温かみが足りない」と思ったとのことでした。そこで、LEDの長所と短所を聞いたところ面白い回答が返って来ました。「LEDはまだコストが高いです。あと、市販の製品は光色がまだ電球などに比べると不十分だと思います。この作品のように木を使うので特に大事にしています。」と光の品質とコストを課題に挙げていました。一方で、「光源自体にこだわりがあるわけではなく、使い方次第だと思いますし、良い点もあります。例えば、密閉された箱のような中に光源を入れるようなデザインは、従来の電球ではできません。発熱するため、器具との距離を離す必要があります。LEDは発熱しないので小さな照明の中にも入れ込むようなデザインを可能にしています」。このようにLEDはデザインにおいても影響をもたらしているそうです。
窪田毅良氏、河口順一氏、園部竜太氏の「フロー」は、タマチ電機のLED器具「LUXARCH/LGRseries」を用いたものです。各ロッドの両端にLED光源が設置され、導光板で面光源のようにしています。LEDはRGBタイプを採用、通信規格DMXでコントロールし、光の上下左右の動きや一本のロッド内で異なる発光させ、様々な空間演出ができます。基部は防滴構造になっており屋外でも使用可能です。高さが2m近くあり、今回の展示作品の中では最も大きく存在感のある作品でした。
園部氏はこの他に有機EL照明を使った「クリオネ」を展示しました。三菱化学の「VELVE」とTRAXONのライトコントローラー「Elite」と組み合わせ、フルカラーで発光します。発熱量が少ないため、光源とアクリルを近接させることが可能で、従来の照明にはないデザインが表現できたとのことです。
恵原佑光氏の「四面体の灯かり」は、LEDをはめ込んだ木材本体+針金、和紙(繊維)による照明スタンドとブラケットライト。コンパクトに折りたためる設計になっており、提灯のように伸び縮みする照明器具を目指してデザインされたそうです。一見、不安定に見える海に浮かぶ帆船をイメージした作品です。
篠崎里美氏の「ウユララ」は、minimumとmaximumの融合をテーマに「The Neverending Story」にインスパイアされた作品とのことです。麻と和紙の繊維を素材として光源には白色LEDチップを用いています。
八木沼修氏の「SASARA」は、丸亀うちわの技法を用い、インテリア照明に応用しました。竹骨に和紙を貼るささらがけという技法で、優美なフォルムを持つインテリア照明に仕上げています。竹林を吹き抜ける風や木漏れ日をイメージした空間がコンセプトとなっています。
伊藤洋平氏の「シーリングライト K1」は、人を包み込み着飾る着物をヒントに光の包み込み空間の一部を作り出すことをイメージに作成されたそうです。家具や木工を軸に活動するデザイナーらしい木を基調としたデザインとなっています。光源には蛍光ランプとLEDランプの両方を使用しているとのことなので、理由を尋ねると「LEDだけでは木を使った作品なのに温かみが足りない」と思ったとのことでした。そこで、LEDの長所と短所を聞いたところ面白い回答が返って来ました。「LEDはまだコストが高いです。あと、市販の製品は光色がまだ電球などに比べると不十分だと思います。この作品のように木を使うので特に大事にしています。」と光の品質とコストを課題に挙げていました。一方で、「光源自体にこだわりがあるわけではなく、使い方次第だと思いますし、良い点もあります。例えば、密閉された箱のような中に光源を入れるようなデザインは、従来の電球ではできません。発熱するため、器具との距離を離す必要があります。LEDは発熱しないので小さな照明の中にも入れ込むようなデザインを可能にしています」。このようにLEDはデザインにおいても影響をもたらしているそうです。
[上原清志,LEDLED]