LEDコラム第8回：次世代照明 技術展（ライティング・ジャパン） - LEDのポータルサイト - LEDLED

2010年、LEDに関連したニュースする、電球や専用の照明器具がオフィスや店舗、公共施設に導入されたことなどが話題になりました。2011年は、いよいよ蛍光灯の代替えとして利用できる直管型LEDが数多く登場する予定です。2010年10月には、東芝ライテックやパナソニック・グループなどが、日本電球工業会が規格化した直管LEDランプ向けの「L形口金付直管形LEDランプシステム(一般照明用)」(JEL801:2010)を採用し、製品化していくとのことです。

これに対し、アイリスオーヤマは同規格ではなく、従来からの蛍光灯用ソケットに合った新たな蛍光灯型LEDランプが展示しました。直管形LEDランプを従来の器具にそのまま利用する場合、安定器を外すなどの工事が必要でしたが、専用照明器具セットでは回路を内蔵しておりその必要がありません。価格も新規格に比べて安く提供できるとのことです。今後は「従来型と新規格のどちらが性能や価格、ニーズとのバランスを満たしていくか状況を見ながら対応していきたい」（ブース担当者）とのことでした。

NetLEDは、ネットワーク型LED照明制御システムを展示しました。Wi-Fi内蔵の照明管を利用し、ネットワークで監視・制御システムを一本化。照度や電源などを遠隔地からiPhoneなどのモバイル機器を利用して個別にコントロールすることができます。これにより、蛍光灯の40Wタイプ＋安定器と比較すると、交換するだけで60％の電力削減を実現。さらに、太陽光が差し込む場所の照明は照度を落とし、暗い廊下側は照度上げるといったコントロールを行うことで、蛍光灯に比べ90％消費電力を削減できるとのことです。

藤光樹脂は、広角タイプレンズ付き室内看板用LEDモジュールを展示しました。レンズにエンプラス製広角タイプを採用し、 1m角の看板を30個のLEDモジュールで照らします。通常のLEDモジュールに比べLEDの数を1/4にでき、消費電力を33.6Wと約60％削減。表面照度は2000 lx。屋外にも設置できる防滴仕様でIP66規格相当に対応しています。同製品のキットを購入すると、従来の蛍光灯の看板を容易にLEDに変更が可能。看板に使われた拡散板は、三菱レイヨン製で上記のデータも同製品を使用した時のものになっています。

日立ハイテクトレーディングは、液晶TV用バックライト向け光源を展示しました。台湾SOLIDLITE製のRGB3波長の白色LEDを搭載。白色 LEDは青色の光源に黄色の蛍光体を利用するのが一般的ですが、ディスプレイ向けでは広い色再現範囲が求められるため、青色LEDに赤と緑の蛍光体を利用することで、3色の波長を発光させています。

LEDチップでは、ロームが、LEDチップを数多く展示しました。「PICOLED-mini」シリーズは、世界最小の0603サイズ（0.6×0.3mm）で実装面積を1006サイズ（1×0.6mm）より70％削減、ドットマトリクスに利用すると1mmピッチの実装が可能とのことです。「高光度・高放熱白色LED」は、独自のフラットフレーム構造を採用することにより、発熱源であるデバイスの熱を直接基板へ放熱させることができ、高出力時でもデバイスの発熱を低減。従来品を比較しても高電流域における光束を大幅に向上しました。用途に応じた製品ラインナップを展開しており、照明の他、3mm厚の導光板を使用したLCD用バックライトに利用可能となっています。

LEDチップ大手の米CREEは、LED製品とともに開発ロードマップをブースにて発表しました。シングルチップで、発光効率が160lm/W（350mA投入時）品をすでに発売していますが、今後、2012～13年には186lm/W、2013～14年には208lm/Wを目指していく考えとのことです。

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